釣っても持って帰らない人も多いボラ。
よく引くので期待したのに、姿が見えた瞬間に「ガクッ」とした、経験をお持ちの人も多いのでは?(笑)
高水温の夏場は特にニオイがきつく、アミ入れした網を入念に、海で何回も洗う人もいるほど悪臭を漂わせます。
「なぜ、こんなにくさいのか?」と疑問に思う人もいるのでは?
これは生息域と食べ物が原因。
河口や排水溝付近に群れて泳いでいるを、見た事がある人も多いのでは?
もちろんこの周辺は水質が悪く、ヘドロ状態のところも少なくありませんが、プランクトンが豊富に流されてくるので、エサには困りません。
肉食でもあり雑食で、波止際や船底、ロープに生えている苔を盛んに食べて様子は定番シーン。
アイゴ(バリコ)の代表されるように、海藻を食べるものは匂うものが少なくありません。
沖で釣れるボラは臭みがない、という人も多いのですが、生息する場所により匂いは大幅に軽重されます。
悪臭は皮と内臓がほとんであり、身は気にすることはありません。
気になる方は塩もみを3回すれば、臭いは消え美味しく食べれます。
フライや味付けすれば、イメージとは違いウマイ魚です。
特に冬季の寒ボラは脂がのり、美味で食べる価値大なので、お試しください。
高級珍味カラスミはボラの卵巣です。
外道扱いされる魚ですが、養殖真鯛の技術が出来上がるまで、白身魚の刺身はこれが提供されていました。
昔は竹竿で、これを目的に釣りに行っていたのです。もちろん、おかずにするために。

ボラをさばいて、カラスミ用に卵巣を取り出す映像。
超海鮮高級珍味カラスミの元になるボラの生卵巣。

口をパクパクしながら泳ぐ。
海面を泳いでいるイメージが強いボラですが、捕食時は中層どころか海底まで潜ります。
日ごろは海底にいる平目の、逆バージョンと考えてください。
魚は捕食の為なら、層は問わないようです。
海面まで浮上してサヨリに襲い掛かるヒラメ。
海藻を食んでいる様子。魚肉も好む雑食性が匂いのもとになっているという説も。
珍しい外道魚ボラの姿造り。夏場は臭いが、冬季は美味。
ボラの刺身。冬季は脂がのり美味な魚。

釣り人には外道魚扱いされるボラ刺身。冬季が超美味。

ボラのへそ。
これを知っていれば通かも?
珍味で幽門部と言われる消化器官。下半分は匂いので切り捨てましょう。
鯔は塩もみ吸えば匂いは消えます。

下は、ぼら煮付け(左)と塩焼き(右)。

匂いがある魚は、味付けしたり、油で揚げれば、全く気にならず、逆に追うくなるものが多い。
ボラ唐揚げ。

話題性があるボラの姿揚げ。
この料理は珍しい?
皿から、はみ出すボリューム。

中学生が大ボラを、一人で釣り上げる映像。
田舎のちびっこは逞しい?
漁港内の鯔幼魚群れを網ですくう
春から秋にかけてタイドプール(潮溜まり)はぼら仔魚の巣窟
寒グレより断然おいしいボラの食べ方紹介。
ボラ=臭い、が定番イメージですが、調理方法次第では、匂いもなく非常においしい魚となります。
先ずは捌いてお刺身状態に。この時やや肉厚に個別に切ります。
そして塩で揉みます。これを3度繰り返すことで臭いは全くでません。
その後水分を切り、砂糖にヒタヒタになるくらいお酢をいれ、よくかき混ぜます。
そこにボラ刺身をいれ、1日冷蔵庫で寝かせて完成。
お醤油なしで、そのまま食べて下さい。
これは白浜店前喫茶ジャングルさんの秘宝料理。
1,2回失敗するかもしれないが、これは絶品、とのこと。
魚は色々食べたが、これよりうまいものはない、と。
夏場でも、この方法なら全く臭いはないそうです。
折角つったのなら、是非お試しください。
匂いが気になる方は、「漬け」なら間違いなし。確実に調理料になじみます。

釣り人には不人気ですが、観賞用としては愛嬌があり、非常に個性的。
これ以上は無い飼育魚。