
春イカは「気温」ではなく「水温」で動く
春になると、
暖かくなったからそろそろ釣れる。
そう感じる方も多いですが、
アオリイカの行動を決めているのは
気温ではなく、水温です。
人が春を感じていても、
海の中はまだ冬のまま、
ということは珍しくありません。
春イカを狙ううえで大切なのは、
「今日は暖かいか」ではなく、
「海の水温がどこまで来ているか」
を知ることです。
和歌山県は「南から北へ」春が進む

和歌山県は、
南北に長い地形をしています。
そのため春の海水温は、
一斉に上がるのではなく、
南から北へ、順番に上がっていく
という特徴があります。
南紀では、
串本 → すさみ → 日置 → 見草 → 白浜 → 田辺 → みなべ
この順番で、
海水温が上がり始め、
それに合わせて
アオリイカの釣果も南から出始めます。
「まだ早い」と感じる北側のエリアでも、
南ではすでに春イカが始まっている。
このズレを理解しているかどうかで、
春の釣果は大きく変わります。
ひとつの目安は「16℃」

水温の流れを「線」で見ると、春イカの動きが分かる
下の折れ線グラフは、
南紀(白浜周辺)の
月別平均水温の推移を示したものです。
このグラフを見ると、
春アオリイカの動きが
非常に分かりやすく整理できます。
16℃は「接岸が始まる合図」
グラフの青いラインが示す
16℃前後は、
春アオリイカが
沖から浅場を意識し始める水温帯です。
このラインを超えると、
・釣果の話が出始める
・南から順に反応が出る
・大型が単発で出ることがある
といった、
春の始まりを感じる状況になります。
ただしこの段階では、
まだ安定感はなく、
日ムラも大きいのが特徴です。
20℃が「本格スタートライン」
赤いラインで示した
20℃前後になると、
状況は一気に変わります。
南紀ではこの水温帯に入る
ゴールデンウィーク前後が、
春アオリイカの本番です。
この頃になると、
・接岸する個体数が増える
・3キロクラスが連発しやすくなる
・サイズと釣果のバランスが最も良くなる
まさに、
「春イカを狙うならこの時期」
と言える水温帯です。
22℃までは「大型が残るゾーン」
さらに水温が上がり、
22℃前後までは、
大型個体が残りやすいゾーンです。
この水温帯では、
・産卵を意識した個体が多い
・浅場での滞在時間が長くなる
・一発のサイズに期待が持てる
一方で、
これを超えてくると、
・産卵を終えた個体が抜ける
・サイズが小型化し始める
といった、
季節の移り変わりも見え始めます。
春イカは「水温の帯」で考える
このグラフから分かるのは、
春アオリイカは
ある日突然釣れ始めるわけではない
ということです。
・16℃で始まり
・20℃でピークに入り
・22℃を境に変化していく
この
水温の帯の中で、
エリアとタイミングがズレながら進行する
のが、南紀の春イカです。
だからこそ、
・今はどの水温帯か
・自分が立っている場所は南か北か
これを意識することで、
春の大型アオリイカに
一歩近づくことができます。
では次に、
この水温帯に入ったとき、
春のアオリイカは具体的にどこにいるのか。
次章では、
春イカの居場所を
ポイント名ではなく、
「考え方」として整理していきます。


